素描のポイントその2

1.陰影   

今回は、明暗あるいは陰影について少し掘り下げていきます。例えば、円柱に左上方から光が当たるとすると、陰影はどうつくのでしょうか。一番明るいところは天の面だったり、側面の一番左側というのはすぐに思いつくでしょう。そこから少しずつ暗くなって、一番暗い所は側面の一番右側と考えがちです。そうではないのでしょうか。その辺りに明暗をつけていく鍵がありそうです。

円柱陰影なし.jpg

2.明暗

一番明るいところは、光の方向と垂直をなす面となります。円柱で言えば天上の面や側面の一番左側がそれに近いでしょう。そこから少しずつ暗くなり、一番暗いところは光が当たる真反対の面になりそうですが、光の方向と平行になる面を一番暗くします。円柱では、側面右側の全く光が当たらない面は、反射の光が差して一番暗いところよりは少し明るくします。これが明暗の付け方一般的な考え方です。

円柱1のコピー.jpg

3.絵画参照

巨匠の絵画を参照してみましょう。レオナルド・ダ・ビンチの「岩窟の聖母」(ネットで見つけて下さい)では、光源は左上方向にあります。そこから光が差して、右手の女性の頬は一番暗く、首の付け根に回り込むところは反射の光で少し明るくなっています。また、レンブラントの「ユダヤの花嫁」では、女性の頬から首の付け根も同じような光の処理がされています。このような光の処理はルネサンスの頃に確立されて現代に至ります

 

4.複雑な面

石膏像などの複雑に入り組んだ形をどうとらえるかは難しい所です。そこで、モチーフを立方体がとりまいていると考えてみます。立方体を目安にして、光の当たり方をイメージすると考えやすくなります。そのとき有効なのは、稜線を意識して設定してみることです。光が直接当たらなくなるその境目を稜線としてみます。立方体の二つの面(光が直接当たる面と当たらない面)に照らし合わせて、光がよく当たる面、光と平行な面(稜線)、光の全く当たらない面(反射で少し明るくなる面)を作っていくと、とらえ易くなるのではないでしょうか。

明暗の調子その1立方体.jpg