トーンについて
ここでは、デザインの作品でトーンのとらえ方について伝えます。
作品を制作するにあたり、「主なトーン」を画面の6~7割、残りで変化をつけていくという考え方です。必ずそうしなければならない、という訳ではなく、頭の隅においておくだけでよいと思います。
参考作品では、「ダル」から「ダーク」あたりを主なトーンとして設定しています。その他のトーンで変化をつけていきます。この考え方は基礎的で、シンプルなので、そこからだんだんと自分なりのトーンの組み立て方を進めていけばよいと思います。
デザインの作品ではインパクトも必要になります。トーンの変化でどの程度インパクトを出すか、客観的に判断して調整していくことになるでしょう。
デザインでいうところのトーンを理解していると、絵画表現等でも応用が効いてきます。
因みにこの参考作品は授業用です。文字とイラストレーションの題材です。音楽CDのジャケットをデザインするという設定です。最近ではオンラインでの音楽鑑賞が主流になりつつあるようですが、楽曲にイメージが添えてあったりするので、まだいけるのではと思っています。
実際には、このCDのタイトル「夢」と、作曲家の名前「Debussy」がレタリングとして入っています。皆さんなら、どこに、どんな色で、どんな大きさで、明朝体かゴシック体かなど、どんな風にこの二語を入れるでしょうか。
この題材のポイントはタイトル名にあります。「夢」というタイトルの楽曲です。曲調からある程度のニュアンスが浮かび、ある程度の方向性は感じられると思います。ところが夢は人によって様々で、どんなモチーフでどんな場面にするのかを自分で設定しなければなりません。皆、思い浮かべるモチーフはそれぞれで、場面設定もそれぞれです。タイトルが具体的であれば、それにまつわるモチーフでよいので、それだけ考えることは少なくなります。構想の時間も基本的な題材の倍は必要になります。人によってはプラス数時間かけることもあります。
「夢」という題材は美術Ⅱ、あるいは美術Ⅰをすませた後で取るビジュアルデザインなどの授業で取り上げていました。高1ではなく高2での題材としていました。作品には高校2年生ならではの、1年生では見られない作品の内容の深みや制作の踏み込みが見られるようです。
